キハ27 1



1961年3月16日東急車両製の1-1次車で、昭和35年度民有債で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット1・2全車が苗穂へ配置された。同グループはキハ58系で最も初期に投入されている。苗穂ではまず前年よりキハ55系で運行されていた急行「すずらん」の置き換えとして使用されたが、以降は道内各地へ急行が新設・増発されこれらに使用された。「47-3改正」では道内特急の増発により急行の受け持ち変更が行われ、当車は函館へ転属した。函館では急行「宗谷」「すずらん」で使用されたが、転属後間もない「47-10改正」では需給の関係で1972年9月30日付で苗穂へ転属している。苗穂では道内各地の急行列車で使用されたが、急行の削減が行われた「55-10改正」以降は函館本線や札沼線の普通列車での使用も多くなり、その後は「59-2改正」での急行列車の減車やキハ40系の増備もあり1984年3月5日付で廃車となった。

前面は1-1次車であり他と相違点が多く特徴的である、前面補強は施工されていない。ワイパーは、WP50に改造されているが、1-1次車の手すりは短くワイパーと干渉しないのでそのままである。1-1次車はヘッドライトが中央に100ミリ寄っており、独特の風貌である。またキハ56系の1-1次車は側面の裾絞り形状も1-2次車以降と異なり、若干直線的な折れ方となっている。ステップは1-2次車までの特徴でタイフォン上部にある。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は設けられておらず、ケーブルは標識灯掛けに引っ掛けられているケースが多かった。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式である。
側面はほぼ原形のままであり、原形の戸当たりレール2本のドアが付いている。キハ56系の1-1次車は、乗務員室ドア脇の手すりが1-2次車以降と比べ下へ長い。
屋根上は、ほぼ原形のままである。
床下はほぼ原形である。キハ27の1-1次車は発電動機箱がキハ56に準じ1位側床下に設けられている。
車端面は非常に特徴があり、キハ56系の1-1次車のみ端面の下降窓が無い。


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