キハ27 21



1961年11月4日東急車両製の2次車で、昭和36年度本予算(残)で函館運転所に新製配置された。同一ロット20〜22のうち、20・21が函館へ配置された。函館では新設された三階建急行の「オホーツク」「宗谷」「摩周」で使用されたが、輸送力の増加に伴い同急行は分離され、以降は主に急行「宗谷」や「すずらん」「ニセコ」等で長く活躍した。石勝線開業に伴う「56-10改正」では「宗谷」が札幌で系統分離され苗穂担当となり、以降は臨時「すずらん」の他は波動用や普通列車で活躍した。しかし季節急行「すずらん」も特急「北斗」の増発に伴い運転機会も減少し、当車は老朽化から1986年3月31日付で廃車となった。当車は初期車である2次車では珍しく転属の無い車であった。

前面は、函館時代に五稜郭工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、左右の正面窓下の手すり位置が下げられた五稜郭工場標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。ジャンパ栓には温水暖房が取り付けられている。放送ジャンパ受栓はステップ下部に設置されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式である。函館の気動車は他の北海道地区と異なり乗務員室側正面窓下に車番表記がなく、本州に準じて貫通ドア折板に形式番号が書かれている。またその折板は灰色で塗装されている。
側面はほぼ原形のままであり、原形の戸当たりレール2本のドアが付いている。
屋根上は、ほぼ原形のままである。
床下はほぼ原形である。


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