キハ27 25



1962年4月20日東急車両製の3次車で、昭和36年度利用債で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット25〜28全車が苗穂へ配置された。苗穂機関区では道内全域の急行で使用されたが、1966年に札幌運転区が開区すると一部の運用は札幌へ移管され、当車も札幌運転区へ転属した。札幌では主に千歳線・室蘭本線の急行「すずらん」「ちとせ」「えりも」を主体に運用されるようになった。1975年には札幌運転区の電車・特急型気動車・客車の配置が増大し急行型気動車の運用の一部を他区へ移管することとなり、1975年3月ダイヤ改正で室蘭へ転出した。室蘭では急行「ちとせ」で使用された。しかし「55-10改正」で室蘭までの電化が完成すると急行「ちとせ」が大幅削減され、当車は1980年10月4日付で釧路へ転属した。釧路では急行「狩勝」「ノサップ」「しれとこ」や根室本線・釧網本線の普通列車で活躍した。しかし国鉄最後の「61-11改正」では急行「ノサップ」のキハ53単行化や急行「しれとこ」「狩勝」の快速格下げが行われると余剰となり、1986年12月27日付で廃車となった。

前面は、釧路工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すりは運転席側のみ短くなっているのは釧路の特徴である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けていない。放送ジャンパ受栓は、タイフォン横ステップ下部へ台座付きで設置されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式である。正面窓上の通風口は両側とも残存している。
側面は、原形の戸当たりレール2本のドアが付いている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。
屋根上は、ほぼ原形のままである。
床下は、後位側に便所の汚物処理装置が設置されている。当次車は床下水タンクが鋼製タンクで新製されたが、後にFRP製タンクに交換されている。


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