キハ27 35



1962年5月8日東急車両製の3次車で、昭和36年度利用債で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット33〜35全車が苗穂へ配置された。苗穂機関区では道内全域の急行で使用されたが、1963年10月には需給の関係で函館へ転属した。函館では三階建て急行の「オホーツク・宗谷・摩周」で活躍したが、輸送量の増加に伴い次第に単独運転となり、運用移管で1964年10月に苗穂へ戻った。1969年に札幌運転区が拡張されると一部の運用は札幌へ移管され、当車も札幌運転区へ転属した。札幌では主に千歳線・室蘭本線の急行「すずらん」「ちとせ」「えりも」を主体に運用されるようになった。しかし「56-10改正」で石勝線開業に伴い運転系統が整理され、1981年10月5日付で釧路へ転属した。釧路では急行「狩勝」「しれとこ」「ノサップ」等で活躍したが、これら急行の快速格下げ及びキハ53・54投入により余剰となり、1987年2月18日付で廃車となった。

前面は、釧路工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すりは運転席側のみ短くなっているのは釧路の特徴である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当車は温水加温式ジャンパ受栓を装備していない。放送ジャンパ受栓は、ステップ下部に設置されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは外ばめ式に改造されている。正面窓上の通風口は左右とも残存している。
側面はほぼ原形のままであり、原形の戸当たりレール2本のドアが付いている。
屋根上は、ほぼ原形のままである。JR継承が予定されていたのか、列車無線アンテナが設置されたが結局継承されなかった。
床下はほぼ原形である。


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