キハ27 108



1965年4月30日帝国車両製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で札幌運転区に新製配置された。同一ロット108〜112全車が札幌へ配置された。札幌では苗穂機関区と共に道内全域の急行で使用されたが、次第に千歳線・室蘭本線の急行を主体に運用されるようになった。しかし「55-10改正」で室蘭までの電化が完成すると急行「ちとせ」が大幅削減され、当車は1980年10月1日付で苗穂へ転属した。苗穂では道内全域の急行の他キハ21に代わり普通列車にも使用されるようになっていた。そしてそのままJR北海道へ継承された。JR化後は主に波動用及び普通列車で使用されたが、札幌駅高架化に伴う1988年11月3日の改正で721系投入に伴う普通列車の電車化が行われ当車は老朽キハ22を置き換えるため同日付で苫小牧へ転属した。苫小牧では主に朝夕の長編成を組む輸送力列車で活躍したが、編成の短編成化が進むと余剰となり、1991年12月2日付で廃車となった。

前面は、苗穂工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すりは左右ともに短い手すりに改造された、苗穂工場標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。6-4次車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式である。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。
側面は、乗降扉は原形の戸当たりレール2本で扉下部隅に丸窓の付いたドアが付いている。側面のサボ挿しは確認できる資料では原形の位置のままで、車体中央部窓間下部へ移設されたかどうかは不明である。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。
屋根上は、ほぼ原形のままである。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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