キハ27 109



1965年4月30日帝国車両製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で札幌運転区に新製配置された。同一ロット108〜112全車が札幌へ配置された。札幌では苗穂機関区と共に道内全域の急行で使用されたが、次第に千歳線・室蘭本線の急行を主体に運用されるようになった。しかし「55-10改正」で室蘭までの電化が完成すると急行「ちとせ」が大幅削減され、当車は1980年10月1日付で苗穂へ転属した。苗穂では道内全域の急行の他キハ21に代わり普通列車にも使用されるようになっていた。国鉄最後の「61-11改正」以降は苗穂の所要数減少から他区の老朽車置き換えに回ることとなり、1986年12月18日付で旭川へ転属した。そしてそのままJR北海道へ継承された。JR化後は主に波動用や道北各線の普通列車で他形式に混じり使用されたが、1989年5月に天北線・名寄本線が廃止されると余剰となり、1990年3月17日付で廃車となった。廃車後は名寄本線上興部駅跡に保存され、2019年4月現在も現存する。

前面は、苗穂工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すりは左右ともに短い手すりに改造された、苗穂工場標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。6-4次車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式である。正面窓上の通風口は左右とも残存している。
側面は、乗降扉は4次車までが付けていたドア下部隅丸窓なしで戸当たりレール2本のドアを付けている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。
屋根上は、ほぼ原形のままである。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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