キハ27 110



1965年4月30日帝国車両製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で札幌運転区に新製配置された。同一ロット108〜112全車が札幌へ配置された。札幌では苗穂機関区と共に道内全域の急行で使用されたが、次第に千歳線・室蘭本線の急行を主体に運用されるようになった。しかし「55-10改正」で室蘭までの電化が完成すると急行「ちとせ」が大幅削減され、当車は1980年9月29日付で苗穂へ転属した。苗穂では道内全域の急行の他キハ21に代わり普通列車にも使用されるようになっていた。国鉄最後の「61-11改正」以降は苗穂の所要数減少から他区の老朽車置き換えに回ることとなり、1986年12月18日付で旭川へ転属した。そしてそのままJR北海道へ継承された。JR化後は主に波動用や道北各線の普通列車で他形式に混じり使用された。1989年上旬には留萌本線海水浴臨時列車使用のため青帯が巻かれたが、1989年5月の天北線・名寄本線廃止により余剰となり、1989年7月1日付で苗穂へ転属した。苗穂転属後もしばらくは青帯のまま波動用や函館本線・札沼線の普通列車で活躍したが、函館本線普通列車の電車化が進むと余剰となり、1990年12月17日付で廃車となった。

前面は、苗穂工場で前面補強されている。ワイパーはWP50に改造されており、正面窓下の手すりは左右ともに短い手すりに改造された、苗穂工場標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。6-4次車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式である。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。
側面は、乗降扉は5-2次車以降標準のドアが付いているが、ドア下部隅の丸窓は撤去されている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。
屋根上は、ほぼ原形のままである。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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