キハ27 118



1965年12月3日帝国車両製の6-5次車で、昭和40年度第1次民有で札幌運転区に新製配置された。同一ロット115〜118全車が札幌へ配置された。札幌では苗穂機関区と共に道内全域の急行で使用されたが、次第に千歳線・室蘭本線の急行を主体に運用されるようになった。「55-10改正」で室蘭までの電化が完成すると急行「ちとせ」が大幅削減されるが当車は引き続き急行「えりも」で使用された。国鉄末期の「60-3改正」で急行の減車が行われると余剰となるが、老朽化したキハ27の置き換え用に1985年3月23日付で苗穂へ転属した。苗穂では残存していた急行列車の他普通列車でも使用されたが、国鉄末期の「61-11改正」では苗穂の所要数減少により1986年11月1日付で函館へ転属した。しかし函館ではあまり活躍せず、1987年2月18日付で廃車となった。廃車後は青森駅付近の青函連絡船青森桟橋付近で保存されたが、潮風による腐食のため2012年頃解体撤去され現存しない。

前面は、苗穂工場で前面補強されている。ワイパーはWP50に改造されており、正面窓下の手すりは左右ともに短い手すりに改造された、苗穂工場標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式である。正面窓上の通風口は左右とも残存している。
側面は、乗降扉は原形の戸当たりレール2本で扉下部隅に丸窓の付いたドアが付いている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。
屋根上は、ほぼ原形のままである。JR継承が予定されていたのか、列車無線アンテナが設置されたが結局継承されなかった。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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