キハ27 119



1966年4月21日帝国車両製の6-6次車で、昭和40年度第1次債務で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット119・120両車とも苗穂へ配置された。苗穂では道内全域の急行で使用されたが、新製直後の1966年度中に札幌運転区の拡張により同区へ転出している。札幌では苗穂と同様道内全域の急行で活躍したが、次第に千歳線・室蘭本線の急行を主体に運用されるようになった。しかし「60-3改正」でキハ183系特急の短編成化による増発により急行の削減が行われ、当車は1985年3月24日付で苗穂へ転出した。苗穂では残存していた急行列車の他普通列車でも使用されたが、国鉄最後の「61-11改正」で苗穂担当の急行が大幅に廃止・削減されると主に普通列車用となり、1987年2月21日付でキハ27では唯一近郊化改造され、そのままJR北海道へ継承された。JR化後は近郊化改造車であることから専ら普通列車用として活躍したが、札幌駅高架化に伴う1988年11月3日の改正で721系投入に伴う普通列車の電車化が行われ当車は老朽キハ22を置き換えるため同日付で苫小牧へ転属した。苫小牧では主に朝夕の長編成を組む輸送力列車で活躍したが、日高本線へのキハ130の投入により余剰となり、1990年9月18日付で廃車となった。

前面は、苗穂工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すりは左右ともに短い手すりに改造された、苗穂工場標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当車は温水加温式のジャンパ栓にはなっていない。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは新製時より外ばめ式である。正面窓上の通風口は左右とも残存している。
側面は、乗降扉は原形の戸当たりレール2本で扉下部隅に丸窓の付いたドアが付いている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。北海道の均衡化改造車は特に外観上の変化は見当たらない。
屋根上は、ほぼ原形のままであるが、キハ27の6-6次車6両は千鳥配置の通風器の配列が他のキハ27・28と左右逆になっている異端グループである。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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