キハ27 206



1968年9月7日新潟鐵工製の8-3次車で、昭和42年度第3次債務で釧路機関区に新製配置された。同一ロット204〜207のうち、204〜206が釧路へ配置された。釧路では主に急行「狩勝」や急行「ノサップ」「しれとこ」で使用された。この状態は国鉄末期まで続き急行削減後も後期車であることから快速「狩勝」「しれとこ」で使用され、そのままJR北海道へ継承された。JR化後も引き続き釧路で使用されたが、快速「狩勝」ローカル化、普通列車の短編成化により捻出され、1990年3月10日付で苗穂へ転属した。苗穂では函館本線や札沼線で使用された。しかし1992年には札沼線へのキハ141系投入により捻出され、老朽キハ22置き換えのため1992年9月21日付で苫小牧へ転属し、室蘭本線の普通列車で使用されるようになった。しかし室蘭本線もワンマン化と共に短編成化が進み、1993年9月28日付で廃車となった。

前面は、前面補強が施工されていない。ワイパーは、WP50に改造されており、それに伴い運転席窓下の手すりが短くなっている。釧路では熱線入りガラスに交換されたのかデフロスタは装備していなかった。8-3次車はタイフォン下部左右に分かれて制御用ジャンパ受栓があり、受栓自体は耐雪仕様のヒーター入りが取り付けられている。放送ジャンパ受栓は、原形のままタイフォン横ステップ下部へ設置されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。当車は貫通扉が平窓車のものに交換されており、扉窓が縦長になっている。これは北海道のモデルチェンジ車ではよく見られる形態である。
側面は、乗務員室扉が平窓車初期車のものに交換されている。乗降扉はモデルチェンジ車原形の戸当たりレール1本であるが、下部隅の丸窓は鉄板で塞がれている。側面のサボ挿しは車体中央部窓間下部へ移設されており、従来の扉脇のものは撤去されている。汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。当8-3次車は、2-4位側側窓間に、冷房発電機用の吸気口が準備されており、鉄板で蓋がされている。
屋根上は、原形のままの冷房準備車仕様である。当車は雨どいが腐食のため改造されており、従来より幅広のものになっている。
床下はほぼ原形のままで、当然冷房発電セットは取り付けていないため空いている。水タンクは原形のFRP製タンクを取り付けている。後位側には汚物処理装置が設置されている。


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