キハ27 213



1968年9月17日新潟鐵工製の8-3次車で、昭和42年度第3次債務で函館運転所に新製配置された。同一ロット212〜214のうち、213・214が函館へ配置された。函館では稚内行きの急行「宗谷」や臨時急行「すずらん」「ニセコ」等で活躍し、急行「宗谷」の札幌での系統分離後は主に波動用や普通列車で使用されるようになった。そしてそのままJR北海道へ継承された。函館では引き続き波動輸送に使用されたが、特急の拡充による需要の減少後はキハ56系を極力苗穂へ集約する動きがあり、当車も1994年3月31日付で苗穂へ転出した。苗穂では1エンジン車であることから主に快速「ミッドナイト」の増結で使用されたが、運用効率の良いキハ56に余裕が出てきたためキハ27は余剰となり、1997年12月30日付で廃車となった。

前面は、モデルチェンジ車であり前面補強がされていない。ワイパーはWP35のままであり、正面窓下の手すりも原形のままである。デフロスタは、熱線入りガラスに交換されたのか、後年取り外されている。制御用ジャンパ受栓は、新製時より冷房車と同様タイフォンの下部左右に設置されている。受栓自体は耐雪仕様のヒーター入りが取り付けられている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ下部へ設置されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。正面窓上の通風口は現存している。当車は貫通扉が原形のままであるが、北海道では平窓用のものと交換された車両が大半であり、原形の車両は珍しい。
側面は、乗降扉・乗務員室扉ともに平窓車初期車のものに交換されており、乗降扉は下部の丸窓なし、戸当たりレール2本となっている。側面のサボ挿しは車体中央部窓間下部へ移設されており、従来の扉脇のものは撤去されている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。当8-3次車は、2-4位側側窓間に、冷房発電機用の吸気口が準備されており、鉄板で蓋がされている。
屋根上は、原形のままの冷房準備車仕様である。
床下はほぼ原形のままで、当然冷房発電セットは取り付けていないため空いている。水タンクは原形のFRP製タンクを取り付けている。後位側に汚物処理装置を取り付けている。


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