キハ27 215



1968年12月18日日本車輌製の8-4次車で、昭和43年度民有債で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット215〜217全車が苗穂へ配置された。苗穂では北海道全域の急行列車で使用された。この状態は国鉄末期まで続き、急行削減後も後期車であることから引き続き残り、そのままJR北海道へ継承された。JR化後は引き続き苗穂配置で急行「そらち」や函館本線山線・札沼線などの普通列車で使用された。1992年には札沼線へのキハ141系投入により捻出され、老朽キハ22置き換えのため1992年7月1日付で苫小牧へ転属し、室蘭本線の普通列車で使用されるようになった。しかし室蘭本線もワンマン化と共に短編成化が進み、1993年3月16日付で再び苗穂へ戻っている。しかし波動輸送の減少及び札沼線へのキハ141系投入、函館山線へのキハ150投入により余剰となり、1995年8月10日付で廃車となった。

前面は、モデルチェンジ車であり前面補強がされていない。ワイパーは、WP50に改造されているが正面窓下の手すりは原形のままで、北海道のモデルチェンジ車標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。8-4次車はタイフォン下部左右に分かれて制御用ジャンパ受栓があり、受栓自体は耐雪仕様のヒーター入りが取り付けられている。放送ジャンパ受栓は、原形のままタイフォン横ステップ下部へ設置されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。当車は貫通扉が原形のままであるが、北海道では平窓用のものと交換された車両が大半であり、原形の車両は珍しい。
側面は、乗務員室扉はモデルチェンジ車のドアをそのまま装備しており、ドアノブが凹みの中にある。乗降扉は平窓車初期車のものに交換されており、下部の丸窓なし、戸当たりレール2本となっている。側面のサボ挿しは車体中央部窓間下部へ移設されており、従来の扉脇のものは撤去されている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。当8-4次車は、1-3位側側窓間に、冷房発電機用の吸気口が準備されており、塞ぎ板が設置されている。
屋根上は、原形のままの冷房準備車仕様である。
床下はほぼ原形のままで、当然冷房発電セットは取り付けていないため空いている。水タンクは原形のFRP製タンクを取り付けている。後位側に汚物処理装置を取り付けている。


キハ58イラストのページへ戻る

キハ58系のページへ戻る

ホームへ戻る