キハ27 217 → キハ27 502



1968年12月18日日本車輌製の8-4次車で、昭和43年度民有債で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット215〜217全車が苗穂へ配置された。苗穂では北海道全域の急行列車で使用された。この状態は国鉄末期まで続き、急行削減後も後期車であることから引き続き残り、そのままJR北海道へ継承された。JR化後は引き続き苗穂配置で急行「そらち」や函館本線山線・札沼線などの普通列車で使用された。1988年には快速「ミッドナイト」が定期化されることになり、これの種車に抜擢され1988年6月25日付で「ドリームカー」へ改造され、キハ27 502へ改番された。改造に際し、キロ182のグレードアップにより発生したリクライニングシートへ変更し、後位側にミニサロンが設けられた。以降快速「ミッドナイト」の他、札幌方・函館方で間合いを利用し臨時列車で運行されることもあった。老朽化により快速「ミッドナイト」がキハ183系化されるまで活躍し、2001年3月31日付で廃車となった。

前面は、モデルチェンジ車であり前面補強がされていない。ワイパーは、WP50に改造されているが正面窓下の手すりは原形のままで、北海道のモデルチェンジ車標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。8-4次車はタイフォン下部左右に分かれて制御用ジャンパ受栓があり、受栓自体は耐雪仕様のヒーター入りが取り付けられている。放送ジャンパ受栓は、原形のままタイフォン横ステップ下部へ設置されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。当車は貫通扉が平窓車のものに交換されており、扉窓が縦長になっている。これは北海道のモデルチェンジ車ではよく見られる形態である。
側面は、「ミッドナイト」改造時にミニサロンへ改造された後位側の一部窓が改造されている。乗務員室扉は平窓車初期車のものに交換されており、また末期までタブレット保護板が残っていた。乗降扉は下部の丸窓なし、戸当たりレール1本となっている。側面のサボ挿しは車体中央部窓間下部へ移設されており、従来の扉脇のものは撤去されている。当8-4次車は、1-3位側側窓間に、冷房発電機用の吸気口が準備されており、塞ぎ板が設置されている。便所部側面に汚物処理装置の点検蓋が設けられている。
屋根上は、冷房準備車用の冷房取り付け座がすべて撤去され、つるつるの屋根上となっている。
床下は、「ミッドナイト」に改造された際に、4VK冷房発電ユニット取り付け予定位置に床下式の冷房装置が取り付けられている。それ以外はほぼ原形のままである。水タンクは原形のFRP製タンクを取り付けている。後位側に汚物処理装置を取り付けている。


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