キハ28 52



1962年12月20日東急車両製の2次車で、昭和36年度本予算(残)で千葉気動車区に新製配置された。同一ロット51〜54全車が千葉へ配置された。新製直後の1962年度中には千葉管内の勝浦へ移動し、主に外房線の急行で使用された。1970年度には4VKを搭載しない冷房化のみが行われている。1972年7月のダイヤ改正では外房線・内房線の電化が完成し勝浦区の気動車配置は廃止されたが、当車は引き続き総武本線で使用されることになり1972年7月15日付で千葉へ転属した。以降主に急行「犬吠」で活躍したが、房総地区幹線全線電化完成後の「50-3改正」で千葉地区の急行型気動車配置が無くなり、1975年3月25日付で水戸へ転属した。水戸では1エンジン車であることから主に急行「ときわ」で活躍した。またクーラー配置の関係で常磐無線を装備しないため急行の先頭に立つことはなかった。以降国鉄末期まで急行「ときわ」で活躍したが、「60-3改正」で同急行がすべて特急に格上げされ廃止されると余剰となり、冷房エンジン未搭載であることから活用されることなく1985年12月5日付で廃車となった。

前面は、前面補強されていない。ワイパーはWP35のままであり、正面窓下の手すりも原形である。冷房電源用ジャンパ栓は初期改造車の低い位置のまま残されており、制御用ジャンパ受栓はタイフォン下部で寄り添う位置へ移設されている。放送用ジャンパは、後期車に準じたステップ一体型に改造されている。テールライトは原形の内ばめ式のままである。タイフォンは原形のスリット状カバーのままである。正面窓上の水切り・通風口は原形のままの残存している。デフロスタは水戸地区特有の、左右に取付金具が付いたタイプを取り付けている。当車は千葉時代のヘッドマークステイを貫通扉に残している。
側面は、ほぼ原形である。冷房車ながら4VK発電セットを搭載しないので当然吸気口も設置されていない。当車は乗務員室窓バランサー点検蓋が後年設けられ、蓋がボルトで止められている。
屋根上は、標準的な冷房車の形態で特筆すべき点はない。水戸配置であるが千葉時代の冷房化改造であり、クーラー間隔は常磐無線取付対応になっていない。
床下機器は、ほぼ原形である。4次車までの初期車に搭載されている発電動機箱は、2-4位側中央部床下へ設置されている。


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