キハ28 74 → キハ28 2074



1962年3月24日東急車両製の2次車で、昭和36年度本予算(残)で千葉気動車区に新製配置された。同一ロット74・75両車とも千葉へ配置された。新製直後の1962年度中には千葉管内の館山へ移動し、主に内房線の急行で使用された。1969年7月の内房線千倉電化で一部急行の電車化が行われた際に捻出され、1969年9月1日付で人吉へ転出した。人吉では急行「くまがわ」で使用され、1970年8月18日付で冷房化及び4VK電源装置取り付けを行い「2074」へ改番された。その後も国鉄末期まで一貫して人吉で「くまがわ」に使用されたが、「60-3改正」で急行の減車が行われると余剰となり、1986年3月20日付で廃車となった。

前面は、人吉時代に小倉工場で前面補強されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造され、それに伴い運転席窓下の手すりが若干下に移動しているのは九州では標準形態である。制御用ジャンパ受栓は、タイフォン下部で左右離れた位置に移設されている。放送用ジャンパ受栓は、後期車に準じステップ一体型となっている。テールライトは左右とも原形の内ばめ式のままである。タイフォンカバーは、スリット状ながら、下部の形状が若干異なる九州タイプを装備する。
側面は、3位側側面に4VK発電セットの吸気口が設置されている。当車は乗務員室窓バランサー点検蓋が後年設けられ、蓋が溶接で止められている。
屋根上は、標準的な冷房車の形態で特筆すべき点はない。
床下機器は、ほぼ4VK搭載車の標準形態である。4次車までの初期車に搭載されている発電動機箱は、1位側乗務員室床下へ設置されている。後位側に4VK発電セットが取り付けられている。


キハ58イラストのページへ戻る

キハ58系のページへ戻る

ホームへ戻る