キハ28 114 → キハ28 2114



1962年5月29日東急車両製の3次車で、昭和36年度第2次債務で千葉気動車区に新製配置された。同一ロット112〜115全車が千葉へ配置された。千葉では房総半島の急行で長く使用された。非冷房のままであったため1972年の外房線・内房線電化の際に捻出され、1972年7月21日付で長崎機関区へ転出した。長崎では急行「いなさ・弓張」等の長崎本線系統の急行で使用され、1973年9月22日付で冷房化及び4VK電源装置取り付けを行い2114へ改番された。引き続き急行で活躍したが、「57-11改正」で長崎本線の急行が全廃された後は旧型客車やキハ55系に代わり普通列車で使用されるようになった。しかし「59-2改正」で715系投入により普通列車の電車化が進むと余剰気味となり、国鉄末期には廃車前提の保留車となった。しかし当車は長崎区のアイデアで簡易お座敷車に改造され「ばってん長崎」と名称まで付けられ活躍した。しかしあくまで廃車までの有効活用に過ぎず、老朽化から1986年12月1日付で廃車となった。似たような経歴を辿った2112がJRへ継承され2004年まで活躍したのとは対照的であった。

前面は、前面補強が施工されていない。ワイパーは強化型のWP50へ改造されているが、正面窓下の手すりは原形のままである。ステップの位置や制御用KE53ジャンパ受栓の位置等は、九州標準の形態。放送用ジャンパ受栓はステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、スリット状ながら、下部の形状が若干異なる、九州タイプを装備する。テールライトは外ばめ式に改造されている。当車は千葉時代のヘッドマークステイを貫通扉に残している。当車は東急車両製であり幌枠に切れ目があるはずであるが、切れ目が無くなっている変形車である。九州では珍しいテールライトの改造も施工されており、前面を補修する何かが行われたのかもしれない。
側面はほぼ原形であるが、3位側側面に、4VK発電セット用の吸気口が設置されている。
屋根上は標準的な冷房車の形態で特筆すべき点は無い。
床下機器は、ほぼ4VK搭載車の標準形態である。水タンクは原形の鋼製タンクのままである。4次車までの初期車に搭載されている発電動機箱は、1位側乗務員室床下へ設置されている。後位側に4VK発電セットが取り付けられている。


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