キハ28 176 → キハ28 2176



1963年2月18日東急車両製の4次車で、昭和37年度民有債で千葉気動車区に新製配置された。同一ロット173〜176のうち、175・176が千葉へ配置された。千葉では房総地区全域の急行・準急で使用されることとなった。千葉では電化の進展後も引き続き活躍し、1969年度にはキハ58系では早期に冷房化が行われたが4VK発電ユニットの搭載はされなかった。房総地区幹線電化の完成した「50-3改正」では気動車急行が全廃され、1975年4月15日付で直方へ転属した。直方では転属後すぐの1975年6月30日付で4VK発電ユニットの搭載が行われ2176へ改番され、主に筑豊地区の快速列車で活躍したが、1976年7月の長崎本線電化に伴う車両転配で余剰となり、1976年7月8日付で名古屋へ転属した。名古屋では急行「のりくら」「紀州」等で活躍した。国鉄末期には急行の削減が行われ主に「のりくら」と武豊線普通列車の運用となり、そのままJR東海へ継承された。JR化後も引き続き急行「のりくら」の他武豊線の普通列車でも活躍した。しかし1989年3月改正で美濃太田と伊勢へキハ11が投入されると状態の良いキハ58系により置き換えられ、1990年2月19日付で廃車となった。

前面は、名古屋時代に前面補強されている。ワイパーはWP35のままであり、正面窓下の手すりも原形のままである。制御用ジャンパ受栓は、タイフォン下部で左右離れた位置へ移設されている。放送ジャンパ受栓は、ステップ下部に設置されている。テールライトは名古屋時代に外ばめ式に改造されている。タイフォンは原形のスリット式カバーである。正面窓上の水切り・通風口は残存している。当車は千葉配置車であるので、貫通ドアに千葉地区特有のヘッドマークステイが残存している。
側面では、3位側側面に4VK発電セットの吸気口が設置されている。当車は千葉時代に乗務員室窓バランサー点検蓋が設けられ、蓋がビスでで止められている。また乗降ドア戸袋部の点検蓋が、後期車のような大型の蓋に改造されている。
屋根上は、標準的な冷房車の形態で特筆すべき点はない。
床下では、1位側助手席床下に発電動機箱が設置されている。2000番台であり後位側に4VK発電セットを取り付けている。当車は床下水タンクが新型のFRP製のものに交換されている。


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