キハ28 306 → キハ28 2306



1963年10月8日新潟鐵工製の5-2次車で、昭和38年度民有債で広島機関区に新製配置された。同一ロット304〜307全車が広島へ配置された。広島では主に九州直通急行「青島」で使用され、九州方面への幹線急行であることからキハ58系では初期の1969年7月4日付で冷房化及び4VK電源装置取り付けでを行い2306へ改番された。1975年には山陽新幹線開業で急行「青島」は廃止されるが、引き続き広島運転所に残留し主に芸備線系統の急行に使用され、そのままJRに継承された。JR化後も引き続き芸備線の「ちどり・みよし・たいしゃく」で色を変えながら使用され、1991年7月5日付で緑ベースの「広島急行色U」に、そして1997年頃に現行の「広島急行色V」に変更された。芸備線急行は1990年代後半以降縮小が続き、2002年のダイヤ改正で全列車が広島〜三次間の運行となり急行「みよし」に統合された際に余剰となり、検査期限に余裕があったことから山口へ転属し山陰西部の普通列車で余生を送った。しかし山口へは順次各地からキハ40系が転入しており、当車は2004年3月19日付で廃車となった。

前面は、広島で前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ更新されており、それに伴い運転席窓下の手すりが若干下がっている。制御ジャンパ受栓は、タイフォン下部に寄り添う位置へ移設されている。放送ジャンパ受栓は、関西地区で良く見られる、タイフォンとテールライトの間へ移設されている。タイフォンカバーは、原形のスリット式カバーである。テールライトは原形の内ばめ式のままである。正面窓上の通風口・水切りともに残っている。
側面では、乗降ドア隅の丸穴が完全になくなっている。その他は概ね原形を保っているが、広島地区の特徴として側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。また、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。3位側側面に、4VK発電セット用の吸気口が設置されている。
屋根上はすべての通風器が交換され、断面五角形の箱型通風器となっている。これはJR西日本では広島支社に多い特徴である。
床下は、4VK冷房電源装置を取り付けたキハ28の標準形態である。水タンクが新型のFRP製のものに交換されている。後位側では、循環式汚物処理タンクが設置されている。


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