キハ28 323 → キハ28 2323



1963年10月3日東急車両製の5-2次車で、昭和38年度民有債で和歌山機関区に新製配置された。同一ロット321〜323全車が和歌山へ配置された。和歌山では当時当ロットを含む313〜328の16両が一挙に新製されており、急行「きのくに」を中心に紀勢本線の急行で活躍した。1970年5月9日付で冷房化及び4VK電源装置取り付けでを行い2323へ改番されている。引き続き電化後も急行「きのくに」で活躍したが、1980年3月に急行「かすが」の運用が奈良へ移管され、1980年3月2日付で奈良へ転属した。以降急行「かすが」を中心に活躍したが、1984年10月で奈良機関区の気動車配置が無くなり亀山へ統合されることになり、当車も1984年9月30日付で亀山へ移動した。亀山では急行「かすが」の他、関西本線・紀勢本線・片町線の普通列車で使用された。国鉄最後の「61-11改正」では紀勢本線の運用が伊勢へ集約され、1986年11月1日付で伊勢へ転出した。そしてそのままJR東海へ継承された。JR化後は引き続き紀勢本線・参宮線・名松線の各線で活躍した。JR東海では1989年3月に早くも新型気動車の投入が行われ、キハ11の大量投入により当時伊勢に配置されていた車両の大半は置き換えられたが、当車は引き続き紀勢本線・参宮線の運用で長く活躍した。当車はJR東海のキハ58系最末期まで活躍し、紀勢本線がキハ40系・キハ11に置き換えられた1999年3月で余剰となり、1999年10月12日付で廃車となった。

前面は、前面補強は和歌山時代由来の関西地区タイプである。ワイパーは強化型のWP50へ更新されているが、運転席窓下の手すり原形のままである。制御ジャンパ受栓は、左右離れた位置へ設置されている。放送ジャンパ受栓は、元和歌山配置車ながら関西タイプの位置ではなく、ステップ下部に設置されている。タイフォンカバーは、原形のスリット式カバーである。テールライトは内ばめ式のままである。なお当車は伊勢時代に種別表示幕の横に携帯式列車無線アンテナ挿しが設置されており、JR化初期の伊勢・亀山・中込配置経歴車の特徴である。
側面では、乗降ドア隅の丸窓が鉄板で塞がれている。3位側側面に、4VK発電セット用の吸気口が設置されている。
屋根上は、標準的な冷房車の形態である。
床下は、4VK冷房電源装置を取り付けたキハ28の標準形態である。油タンクは原形である。水タンクはFRP製のものに交換されている。1990年以降のJR東海標準で、床下機器が台車を含めグレーで塗装されている。


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