キハ28 398 → キハ28 2398



1965年5月27日新潟鉄工製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で盛岡機関区に新製配置された。同一ロット398〜401のうち当車のみが盛岡へ配置された。ただし兄弟の399・400は北海道夏季輸送用に仮配置された後に盛岡へ正式配置されている。盛岡では急行「陸中」等で長く活躍し、地域内転配の多かった東北地区では珍しく転属なく盛岡で活躍した。1972年4月6日には冷房化及び4VK電源装置取り付けを行い2398へ改番されているが、冷房化直後の1972年5月6日付で鳥取へ転属している。この動きは2356と似通っている。鳥取では山陰本線の急行「だいせん」「白兎」「砂丘」等で長く使用された。しかし国鉄最後の「61-11改正」では福知山線電化により急行「白兎」が廃止された際に余剰となり、当車は紀勢東線の普通列車体質改善のため11月6日付で伊勢へ転属した。そしてそのままJR東海に継承された。JR化後は紀勢本線・参宮線で活躍したが、JR東海では1989年3月改正でキハ11を大量投入により老朽気動車の淘汰を早くも実施し、当車は1989年8月24日付で廃車となった。

前面は、前面補強が施工されていない。ワイパーも原形のWP35のままで、正面窓下の手すりも原形のままである。そのため山陰地区出自とは思えない顔立ちである。冷房電源用ジャンパ栓は初期改造車の低い位置のまま残されており、制御用ジャンパ受栓はタイフォン下部で寄り添う位置へ移設されている。放送ジャンパ受栓は、ステップ下部に設置されているが。タイフォンカバーは新製時よりシャッター式である。テールライトは、原形の内ばめ式のままである。
側面では、3位側側面に、4VK発電セット用の吸気口が設置されている。
屋根上は、標準的な冷房車の形態である。
床下は、4VK冷房電源装置を取り付けたキハ28の標準形態である。油タンクは原形である。水タンクはFRP製のものに交換されている。2000番台であり後位側に4VK発電セットを取り付けている。当車は鳥取時代末期まで盛岡時代の複線スノープロウを残していたが、伊勢に転出した際に取り外された。


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