キハ28 431 → キハ28 2431 → キロ29 504



1965年12月7日日本車輌製の6-5次車で、昭和40年度第1次民有で和歌山機関区に新製配置された。同一ロット430・431両車とも和歌山へ配置されている。和歌山では急行「きのくに」を中心として紀勢本線の急行で使用された。1970年7月24日付で冷房化及び4VK冷房電源取り付けを行い、キハ28 2431へ改番された。引き続き和歌山配置で急行「きのくに」で長く活躍したが、「60-3改正」で急行「きのくに」が全て特急「くろしお」へ格上げされ和歌山区は廃止され、当車も1985年3月14日付で書類上一旦亀山へ転出する。その後山陰地区西部で活用することになり、1985年4月19日付で小郡へ転出した。小郡では当時多数配置されていた若番車を置き換え、急行「さんべ」「ながと」で使用された。しかし当時急行の減車により小郡では余剰車が発生しており、当車は新しく新設されるジョイフルトレインの種車となることになり、1986年3月31日付で「ふれあいパル」に改造され「キロ29 504」へ改番された。そしてそのままJRに継承され、引き続き小郡配置で団体輸送に使用された。その後は目立った改造や更新はされず、2000年7月6日付けで汚物処理装置が取り付けられた程度であった。当時広島支社管内で行われていた台車のグレー化を受けることなく、老朽化のため2007年11月9日付で廃車となった。

前面は、貫通路及び助手席が撤去され大型の展望窓となっている。また元貫通路部分下部に愛称版が取り付けられた。その他は概ね原形のままである。前面補強は和歌山時代に高砂工場で関西タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ更新されており、運転席窓下の手すりは、これを避けるべく短くなっているのは関西地区特有の形状である。制御ジャンパ受栓は、タイフォン下部に寄り添う位置に設置されている。放送ジャンパ受栓は、関西地区特有のタイフォンとテールライトの間に移設されている。タイフォンカバーは新製時のままのシャッター式である。テールライトは内ばめ式のままである。
側面では、前位側乗降ドアと戸袋窓が撤去されており、2位側は大型の窓が設けられた。また後位側の窓が1枚埋められている。なお窓埋めは塞ぎ板で施工されており、目立っていた。乗降ドア隅の丸穴は完全になくなっている。側窓は開閉窓のままであるが、アルミサッシは黒色に塗装されていた。広島地区の特徴として側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。また、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。3位側側面に、4VK発電セット用の吸気口が設置されている。
屋根上は、「ふれあいパル」改造時にデッキ上の通風器が撤去され、JR化時に列車無線アンテナが取り付けられている。またすべての通風器が交換され、断面五角形の箱型通風器となっている。
床下は概ね原形であるが、後位側では、汚物処理タンクが設置されている。2000番台であり4VK発電セットを取り付けている。水タンクは、原形の鋼製タンクのままである。


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