キハ28 437 → キハ28 2437



1965年1月24日日本車輌製の6-5次車で、昭和40年度第1次民有で岩国機関区に新製配置された。同一ロット435〜437のうち、当車のみが岩国へ配置されている。岩国では山陽本線の急行「にしき(後の吉備)」や、芸備線の急行「ちどり」等で使用された。1970年6月3日付で冷房化及び4VK冷房電源取り付けを行い、キハ28 2437へ改番された。その後も長く岩国で活躍し急行「ちどり」で使用されたが、国鉄末期の「59-2改正」で岩国機関区は廃止され、1984年2月1日付で広島へ移動した。広島へ統合後も引き続き芸備線の急行「ちどり・たいしゃく・みよし」で活躍したが、国鉄最後の「61-11改正」の運用見直しで捻出され、若番車の置き換えのため1986年11月1日付で小郡へ転出し、そのままJR西日本へ継承された。JR化後は急行「さんべ」「ながと」で使用され、1990年2月28日付で赤色ベースの「広島急行色T」へ、1992年度には緑色ベースの「広島急行色U」へ塗装変更され、普通列車用の黄色塗装車とは区別された。しかし1997年3月のダイヤ改正で急行「さんべ」は廃止され、これ以降他の普通列車用と同様黄色の「広島普通色」へ塗装変更され普通列車で運用された。途中1995年10月1日には組織改正で山口鉄道部となったが運用は変わらなかった。しかし1990年代後半以降各地からキハ40系が転入し、当車は老朽化のため2005年3月22日付で廃車となった。

前面は、幡生もしくは広島で前面補強されており、補強板には左右両側にWP50ワイパー用の切り欠きがある。ワイパーは強化型のWP50へ改造されているが、運転室窓下の手すり位置は原形のままである。制御用KE53ジャンパ受栓の位置は、タイフォンの左右に設置されている。放送ジャンパ受栓は、広島地区で良く見られるタイフォン上部へ移設されている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式である。テールライトは内ばめ式のままである。正面窓上の通風口・水切り共に残っている。
側面では、乗降ドア隅の丸穴が完全になくなっている。汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。広島地区の特徴として側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。
屋根上は、すべての通風器が交換され、断面五角形の箱型通風器となっている。これはJR西日本では広島支社に多い特徴である。前位側のデッキ上通風機が残存しており2000年以降では珍しい。
床下は、4VK冷房電源装置を取り付けたキハ28の標準形態である。水タンクは新型のFRP製のものに交換されている。後位側に循環式汚物処理装置が取り付けられている。


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