キハ28 1003 → キハ28 3003



1968年5月22日富士重工製の8-3次車で、昭和42年度第3次債務で千葉気動車区に新製配置された。同一ロット1001〜1004全車が千葉へ配置された。千葉へは海水浴臨時列車など夏季輸送用の仮配置で、夏季輸送の終了後8月26日付で1002〜1004が和歌山へ、1001が美濃太田へ正式配置されている。和歌山では急行「きのくに」を中心として紀勢本線の急行で使用された。キハ58系では早期の1969年10月30日付で冷房化及び4VK冷房電源取り付けを行い、キハ28 3003へ改番された。引き続き和歌山配置で急行「きのくに」で長く活躍したが、「60-3改正」で急行「きのくに」が全て特急「くろしお」へ格上げされ和歌山区は廃止され、当車は1985年3月21日付で豊岡へ転属した。豊岡では急行「丹後」「丹波」「但馬」のほか「だいせん」の増結車で活躍した。国鉄最後の「61-11改正」で急行「だいせん」と「丹波」が廃止された後は「但馬」「丹後」及び普通列車で活躍し、そのままJR西日本へ継承された。JR化後は引き続き豊岡配置で急行「丹後」「但馬」で使用された。1990年3月には運用移管で福知山へ転属し、引き続き急行「丹後」で使用されたが、最期は1996年3月のダイヤ改正で山陰本線福知山までの電化が完成すると急行「丹後」は全廃され、1997年7月8日付で廃車となった。廃車後はタイへ譲渡された。

前面は、モデルチェンジ車であり前面補強されていない。ワイパーは原形のWP35のままである。制御ジャンパ受栓は、左右離れた位置に移設されている。放送ジャンパ受栓は、関西地区特有のタイフォンとテールライトの間に移設されている。タイフォンカバーは、1000番台原形のスリット式カバーである。正面窓上の通風口は残存している。
側面はほぼ原形である。当次車は4位側の側窓間へ4VKの吸気口が準備されたが、同装置の向きは設置時に左右が逆とされたので、3位側側窓下に平窓車同様の横長の吸気口が設けられている。
屋根上は、冷房化以降ほとんど手が加えられておらず、標準的なモデルチェンジ車の冷房車の形態である。
床下は、水タンクが新型のFRP製のものに交換されている。また冷房化に伴い後位側に4VK発電セットが取り付けられている。


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