キハ28 1009 → キハ28 3009



1968年6月7日富士重工製の8-3次車で、昭和42年度第3次債務で千葉気動車区に新製配置された。同一ロット1009・1010のうち当車のみ千葉へ配置された。千葉へは海水浴臨時列車など夏季輸送用の仮配置で、夏季輸送の終了後9月13日付で本来の向日町運転所へ正式配置されている。向日町では急行「志摩」「はまゆう」「しらはま」等、京都発着の紀伊半島方面の急行列車で使用された。冷房化及び4VK電源セット取り付けは1973年7月14日で、3009へ改番されている。国鉄末期まで向日町配置で前述の急行に使用され、「60-3改正」で宮原機関区の運用が向日町に統合されると、同区担当の「みささ」「たかやま」「丹波」等でも使用されるようになった。国鉄末期には急行の配置が相次ぎ、最終的には急行「たかやま」「みまさか」のみとなり、そのままJR西日本へ継承された。JR化後は「みまさか」も1989年に廃止され主な用途は波動用となる。伊勢方面の修学旅行臨や、但馬地方へのカニ臨などで主に活躍し、1996年には組織改正で京都総合運転所と名称を変えたが、引き続き運用の実態は変わらなかった。2003年には余剰のキハ181系がこれら波動輸送に転用されることになり、2003年9月5日付で廃車となった。

前面は、モデルチェンジ車であり前面補強されていない。ワイパーは強化型のWP50へ更新されており、運転席窓下の手すりは、これを避けるべく短くなっているのは関西地区特有の形状であるが、モデルチェンジ車で同形態になっている車両は少数派である。制御ジャンパ受栓は、左右離れた位置に移設されている。放送ジャンパ受栓は、関西地区特有のタイフォンとテールライトの間に移設されている。タイフォンカバーは、1000番台原形のスリット式カバーである。正面窓上の通風口は残存している。
側面では、乗降ドア隅の丸穴はHゴムが黒くなったものの残存しているのは関西地区の標準。汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。当次車は4位側の側窓間へ4VKの吸気口が準備されたが、同装置の向きは設置時に左右が逆とされたので、3位側側窓下に平窓車同様の横長の吸気口が設けられている。
屋根上は、冷房化以降改造されておらず、標準的なモデルチェンジ冷房車の形態である。
床下は、水タンクが新型のFRP製のものに交換されている。また冷房化に伴い後位側に4VK発電セットが取り付けられている。また便所には汚物処理装置が取り付けられている。


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