キハ28 1014 → キハ28 3014



1968年11月30日新潟鐵工富士重工製の8-4次車で、昭和43年度民有債で小郡機関区に新製配置された。同ロット1014〜1016のうち、当車のみが小郡に配置された。小郡では主に九州直通急行「あきよし」で使用され、1970年5月6日付で冷房化及び発電セットの取り付けが行われ、3014へ改番されている。その後も国鉄末期まで長く小郡で活躍したが、1983年に広島配置のキハ28 2061と交換され、当車は1983年9月9日付で広島へ転出した。広島転出後は芸備線系統の急行で使用され、そのままJR西日本へ継承された。JR化後も引き続き芸備線の「ちどり・みよし・たいしゃく」で色を変えながら使用された。まず1991年10月8日に緑ベースの広島急行色Uに、そして1997年頃に現行の広島急行色Vに変更された。2002年1月24日には車両延命工事を受け、形態が変わっている。2002年3月改正で「ちどり」「たいしゃく」が廃止され「みよし」に統合されることになり所用数が減ったが、当車は引き続き広島に在籍し急行「みよし」の最後まで活躍した。そして2007年6月30日で急行「みよし」は廃止され、2007年11月9日付で廃車となった。

前面は、後期車であり前面補強が未施工のままである。ワイパーは強化型のWP50へ更新されているが、運転席窓下の手すり位置は原形のままである。制御ジャンパ受栓は、タイフォン下部に寄り添う位置に設置されている。放送ジャンパ受栓は、関西地区に良く見られる、タイフォンとテールライトの間へ移設されている。タイフォンカバーは原形のスリット状カバーのままである。テールライトは新製時から外ばめ式である。広島地区の更新車は正面窓上の水切り及び通風口は原形のまま残存している。
側面では、乗降ドア隅の丸穴が完全になくなっている。広島地区の特徴として側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。また、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。後期車の特徴として、便所窓が横長のものになっている。また広島地区特有で、乗降ドア戸袋窓の点検蓋が埋められている。当次車は新製時より3位側後ろから3枚目と4枚目の窓間に4VK発電セットの吸気口が準備されていたが、当車はそれを利用しルーバーが設けられている。
屋根上は延命工事時にすべての通風器が撤去されている。また延命工事時に雨どいが外板埋め込み式となり外から目立たなくなった。
床下機器は2000年代以降の幡生工場標準の、グレー台車になっている。油タンクは原形のままである。水タンクが新型のFRP製のものに交換されている。後位側では、汚物処理タンクが設置されている。


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