キハ28 1020 → キハ28 3020



1968年12月21日日本車輌製の8-4次車で、昭和43年度民有債で福知山機関区に新製配置された。同一ロット1019〜1021のうち、1019・1020が福知山へ配置された。福知山では急行「丹波」「丹後」等、福知山周辺の急行列車で使用された。冷房化及び4VK電源セット取り付けは1970年6月23日で、3020へ改番されている。国鉄末期まで福知山配置で前述の急行に使用され、「61‐11改正」で福知山線電化により急行「丹波」が廃止されると専ら急行「丹後」に使用されるようになり、そのままJR西日本へ継承された。JR化後も引き続き急行「丹後」で使用されたが、1989年頃より普通列車用に他区から大量のキハ58が流入し、さらにその後は状態の良いモデルチェンジ車がワンマン普通列車の種車に抜擢されることになり、当車も1991年1月11日付でワンマン化・近郊化改造された。その後は山陰本線園部口や舞鶴線の普通列車で使用され、1996年3月に山陰本線が電化された後は主に舞鶴線の普通列車で使用された。しかし舞鶴線も1999年10月2日付で電化され当車は余剰となり、同日付で小浜鉄道部に転出した。小浜では水色ベースの「小浜色」へ塗装変更され、小浜線のワンマン普通列車で使用された。2001年1月22日には車両更新工事も施工された。しかし小浜線は2003年3月15日で電化され用途を失い、2003年9月29日付で廃車となった。

前面は、福知山時代に後藤工場標準の前面補強が施工されており、運転室側正面窓下の手すりも、短いものに改造されている。ワイパーはWP35のままである。放送用ジャンパ受栓位置は福知山標準の、タイフォン上部へ移設されている。正面窓上の通風口は撤去されている。制御ジャンパ受栓は、タイフォン下部に寄り添う位置へ移設されている。タイフォンカバーは、1000番台原形のスリット式カバーである。
側面では、乗降ドア隅の丸穴が撤去されている。汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。ワンマン化に伴い、最前部の側窓下と、後位側の便所臭気抜き窓下に、ワンマン用スピーカーを備える。当次車は新製時より3位側後ろから3枚目と4枚目の窓間に4VK発電セットの吸気口が準備されていたが、当車はそれを利用しルーバーが設けられている。延命工事施工時に、タブレットキャッチャー取り付け台座とタブレット保護板が撤去されている。
屋根上は、更新時に雨どいが外板と一体化した張り上げ屋根に改造されている。同時にデッキ上の通風器も撤去されている。
床下機器はすべて灰色で塗装されているのは晩年の金沢地区の特徴である。油タンクは角型の新型に更新されている。水タンクは新型のFRP製に交換されている。4VK発電セットが取り付けられている。後位側にはカセット式の汚物処理装置が取り付けられている。正面スカートは、帯と同じクリーム色で塗装されている。


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