キハ56 114



1963年10月3日新潟鐵工製の5-2次車で、昭和38年度民有債で函館運転所に新製配置された。同一ロット113〜116全車が函館へ配置された。当時函館へは長大編成対応の5-1次車・5-2次車である101〜116が一挙に配置され、急行「宗谷」で使用開始したほか、急行「ニセコ」「摩周」でも使用された。「ヨンサントオ改正」で受け持ち区の整理が行われた後は主に急行「宗谷」で長く活躍した。「56-10改正」で急行「宗谷」が系統分離され苗穂へ移管後は主に臨時・季節急行で活躍したが余剰気味となっており、「60-3改正」で釧路の経年車を置き換えるべく1985年3月25日付で釧路へ転属した。釧路では急行「狩勝」をはじめ「しれとこ」「ノサップ」等で活躍したが、国鉄末期の急行削減・快速格下げにより余剰となり、100番台車ながらJRへ継承されず1987年2月18日付で廃車となった。

前面は、五稜郭工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すり位置が若干下がっており、函館地区の特徴である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は設けられておらず、ケーブルは標識灯掛けに引っ掛けられているケースが多かった。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは内ばめ式のままである。正面窓上の通風口は両側とも残存している。
側面は、乗降扉は原形の戸当たりレール2本で扉下部隅に丸窓の付いたドアが付いている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。また函館の5-2次車までの車両は6-3次車以降と同形の運転席側窓のバランサー点検蓋が設置されており、当車も改造されている。
屋根上では、水タンクは、北海道で良く見られる角型の形状へ変更されている。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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