キハ56 129



1966年4月27日新潟鐵工製の6-6次車で、昭和40年度第1次債務で札幌運転区に新製配置された。同一ロット129〜132のうち、当車のみが札幌へ配置された。札幌では主に室蘭本線系統の急行「すずらん」「ちとせ」「えりも」の他、急行「紋別」「はぼろ」等で使用された。この状態は国鉄末期まで続きいたが、急行削減により1986年11月1日付で函館へ転属した。函館では波動用で使用され、そのままJR北海道へ継承された。JR化後も引き続き波動用として函館に配置されたが、快速「ミッドナイト」に専用車が用意されたこともあり、1988年11月3日付で苗穂へ転属した。しかし翌年には旭川地区の海水浴臨に使用するため、1989年7月2日付で旭川へ転属した。転属後は赤帯下に青色テープが巻かれ、旭川地区特有の姿となったが、1993年頃にはテープが撤去され元に戻された。1995年には旭川へ波動用としてモデルチェンジ車が転出し、これと交代する形で当車は苗穂へ戻った。その後も引き続き波動用で活躍したが、キハ183系の波動用への進出が進み、当車は老朽化により1997年7月15日付で廃車となった。

前面は、苗穂工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すりは左右ともに短い手すりに改造された、苗穂工場標準の形態である。当車は正面手すりの位置が低い変形車である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。テールライトは新製時より外ばめ式である。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。
側面は、乗降扉は4次車までの初期車が付けていた戸当たりレール2本のドアが付いている。側面のサボ挿しは車体中央部窓間下部へ移設されており、従来の扉脇のものは撤去されている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。
屋根上では、水タンクは、北海道で良く見られる角型の形状へ変更されている。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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