キハ56 135 → キロ59 2



1966年5月7日新潟鐵工製の6-6次車で、昭和40年度第1次債務で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット133〜136のうち、134〜136が苗穂へ配置された。苗穂では北海道全域の急行列車で使用された。この状態は国鉄末期まで続いたが、急行の相次ぐ廃止により余剰が発生しており、当車はお座敷気動車の増備に活用されることになり、1984年4月10日付でキロ59 2へ改造された。改造によりクリーム色ベースにV字帯の新塗装へ変更され、「くつろぎ」の愛称が付けられた。その後はJR化直前に、JR北海道のコーポレートカラーである黄緑色を使用した新塗装へ変更され、JR北海道へ継承された。JR化後も引き続き定期列車併結及びキロ29と組んだ専用編成で道内各地で使用された。1991年11月30日には床上及び屋根上に機器を持つタイプの冷房化が施工され、同時に塗装が快速「ミッドナイト」に準じた、急行色のデザインを残した新塗装へ変更された。しかし1990年以降特急列車の高速化が進むと併結する急行列車も減少し、また当車は高速化にも対応できないこと、気象条件の厳しい北海道では車両の老朽化も早いことから、1997年7月15日付で廃車となった。

前面は、苗穂工場で前面補強されている。ワイパーは、WP50に改造されており、正面窓下の手すりは左右ともに短い手すりに改造された、苗穂工場標準の形態である。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当車は温水暖房付きの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。お座敷車は放送用回路が1本増え、運転席側にもKE66ジャンパが取り付けられている。
側面は、乗降扉は初期車の戸当たりレール2本のドアが付いている。側面のサボ挿しは車体中央部窓間下部へ移設されており、従来の扉脇のものは撤去されている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。お座敷に改造された後に、側面前位側の乗降ドア及び一部の窓が埋められている。床置き式の冷房装置が取り付けられたため、後位側に機器室のルーバー類が設けられている。
屋根上は、一部冷房機器が搭載されている。通風機は、冷房化改造時に一部が撤去されている。屋根上の水タンクは、北海道で良く見られる角型の形状へ変更されている。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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