キハ56 145 → キハ56 552



1967年4月1日新潟鐵工製の7-2次車で、昭和41年度第1次債務で苗穂機関区に新製配置された。同一ロット142〜145のうち、144・145が苗穂へ配置された。苗穂では北海道全域の急行列車で使用された。この状態は国鉄末期まで続き、急行削減後も後期車であることから引き続き残り、1987年1月29日付で近郊化改造されJR北海道へ継承された。JR化後は引き続き苗穂配置で函館本線山線・札沼線などの普通列車で使用された。1990年には好評のお座敷車両を装備することから当車がその種車に選ばれ、1990年9月27日付でカーペットカーへ改造され、キハ56 552へ改番された。塗装は快速「ミッドナイト」に類似したものに変更され、後のお座敷「くつろぎ」も同色になった。同車はカーペットカー改造時に床置き式の冷房取り付け改造を併設している。改造後は同時竣工の552と組んでの運用の他、快速「ミッドナイト」の増結、お座敷「くつろぎ」と混成運用、宗谷本線系統の急行への増結等、幅広く運用された。1998年にキロ29・59「くつろぎ」の置き換えのためキハ400 500番台が登場した際に、当車はこれと合わせる改造を行い、リフレッシュ工事と共に外装も赤とグレーを基調とした新塗装へ変更された。しかしキハ56の改造車である当車は長く活躍せず、2001年10月1日付で廃車となった。

前面は、前面補強未施工である。ワイパーは、WP50に改造されているが、正面窓下の手すりは原形のままである。デフロスタは北海道標準で左右両側に取り付けられている。当次車は電熱ヒーター入りの制御用ジャンパ受栓を取り付けている。放送ジャンパ受栓は、原形のステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、原形のシャッター式カバーである。正面窓上の通風口は左右とも撤去されている。お座敷車は放送用回路が1本増え、運転席側にもKE66ジャンパが取り付けられている。
側面は、乗降扉は原形の戸当たりレール2本のドアが付いており、下部の丸窓は撤去されている。側面のサボ挿しは車体中央部窓間下部へ移設されており、従来の扉脇のものは撤去されている。便所側面には、汚物処理装置の点検蓋が取り付けられている。お座敷に改造された後に、側面前位側の乗降ドア及び一部の窓が埋められている。床置き式の冷房装置が取り付けられたため、後位側に機器室のルーバー類が設けられている。
屋根上は、床置き式冷房取り付けのため特に何も設けられていない。通風機は、客室改造時に一部が撤去されている。
床下はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理装置が取り付けられている。


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