1961年6月14日日本車輌製の1-2次車で、昭和36年度本予算（内示）で名古屋第一機関区へ配置された。同一ロット19～22全車が名古屋へ配置された。名古屋では中央西線の急行「しなの」等で活躍を開始した。しかし1963年には松本へ長大編成対応の400番台が一挙に投入されると松本配置の0番台の2次車～4次車が名古屋へ転入し、玉突きで名古屋の1次車が転出することとなった。そのため1963年9月15日付で山形へ転属した。山形では急行「ざおう」等で活躍した。しかし山形での活躍は短く、1964年の長大編成対応の増備車投入により他区へ転出することとなり、まず北海道の夏季輸送で使用するため1964年5月22日付で苗穂へ転属し、夏季輸送終了後の10月11日付で広島へ転属した。広島では急行「べっぷ」で活躍したが1967年に増備車の1025～1027が新製されると玉突きで捻出され、同年度中に高松へ転属した。高松では四国全域の急行で活躍したが、1970年のキハ65増備により捻出され、まず房総地区の夏季海水浴輸送で使用するため1970年9月29日付で千葉へ転属し、夏季輸送終了後の9月12日付で宮原へ転属した。宮原では急行「ちくま」「ゆのくに」「くろゆり」の他、「みささ」「丹波」等で活躍した。「47-3改正」では山陽新幹線岡山開業に伴い関西・山陰地区の系統整理、車両転配が行われ、当車は福知山へ転属した。福知山では引き続き急行「丹波」の他急行「丹後」でも使用された。この宮原もしくは福知山時代に冷房化されたものと思われるが詳細は不明である。その後も福知山では急行「丹波」「丹後」等、山陰本線・福知山線系統の急行で国鉄末期まで活躍したが、「61-11改正」で福知山線電化により福知山周辺の急行が整理された際に余剰となり、1987年2月6日付で廃車となった。

前面は、福知山時代に後藤工場タイプの前面補強が施工されている。ワイパーはWP50へ更新され、運転台側正面窓下手すりは後藤工場標準のやや短い手すりに交換されている。制御ジャンパ受栓及びステップの位置は、後藤工場標準の位置にある。1-1次車のステップはタイフォン上部に設置されていたが、前面補強時に後藤工場標準の、助手席側はタイフォン横、運転席側は台枠付近赤帯の中へ移設されている。放送ジャンパ受栓は、タイフォン横ステップ下に設けられている。タイフォンカバーは原形のスリット状のままである。当車は千葉時代のヘッドマークステイを貫通扉に残しており、2エンジンのキハ58では珍しい存在である。
側面はほぼ原形のままであるが、乗降ドア下部隅に5次車以降に準じ丸窓が後年設けられている。
屋根上は標準的な冷房車の形態である。
床下もほぼ原形のままである。

キハ58イラストのページへ戻る

キハ58系のページへ戻る

ホームへ戻る