キハ58 274



1963年2月19日富士重工製の4次車で、昭和37年度民有で青森機関区へ配置された。同一ロット271〜274全車が青森配置であった。青森では東北本線の幹線急行で使用開始し、急行「みちのく」や「三陸」「八甲田」等の名門急行で活躍したが、東北本線の全線電化後は主に急行「しらゆき」で活躍した。その後「47-3改正」では大幅な運用の改正が行われると当車は余剰となり、1972年3月度で名古屋へ転属した。名古屋では急行「のりくら」「きそ」「紀州」等、名古屋を起点とする急行で活躍した。そして1972年度末には美濃太田へ転属し、1973年頃に冷房化されている。その後1973年10月には中央西線の電化により急行「きそ」の運用が減少したことから余剰となり、1973年12月28日付で高松へ転属した。高松では国鉄末期まで四国島内全域の急行列車で使用されたが、国鉄最後の「61-11改正」でキハ185系投入による特急格上げにより大量の余剰が発生し、JRへ継承されず1987年2月10日付で廃車された。

前面は、四国タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造されているが運転席窓下の手すりは手を加えられていない、四国標準の形態。制御用KE53ジャンパ受栓の位置等も、四国標準の形態。放送用ジャンパ受栓は、後期車に準じステップ一体型で設置されているが、位置が通常よりかなり上にある。タイフォンカバーは、原形のスリット状のままである。テールライトは原形の内ばめ式のままである。
側面はほぼ原形である。汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。運転席側窓バランサー点検蓋は、四国標準の、台枠に近い部分に横長の開口部が設けられている。乗降扉の点検蓋は、後期車と同じ横長のものに改造されており、四国の標準形態であった。
屋根上は冷房化以降手が加えられていない。
床下は、汚物処理装置が設置されている以外はほぼ原形である。


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