キハ58 529



1964年5月4日新潟鉄工製の6-2次車で、昭和38年度第3次債務で山形機関区へ配属された。同一ロット527〜530のうち、529・530が山形へ配置された。東北地方では車両の増備に伴い車両の転配が続いたが、当車は同一ロットの他車とは異なり山形に留まり続け、東北新幹線開業に伴う「57-11改正」まで使用された。同改正では東北地区の幹線急行は全廃され、当車はキハ55置き換えのため、1982年11月22日付で遠く熊本へ転属した。熊本では豊肥本線・高森線の普通列車で使用されたが、1984年には急行の減車で冷房キハ58が普通列車に回るようになり、当車は同じくキハ55の置き換えのため、高松へ移動した。1985年4月19日には予土線のキハ55置き換えのため松山へ転出し使用されたが、四国でも急行の削減で状態の良い冷房キハ58が普通列車に充当されるようになり、当車はJRへ継承されず1987年2月10日で廃車となった。

前面は、国鉄時代の土崎で前面補強が施工されておいる。ワイパーは強化型のWP50に更新されているが、手すりの位置は変わっておらず、土崎工場の標準スタイルである。テールライトは後期車のように外ばめ式に改造されている。タイフォンは、山形時代末期には運転席側のシャッターが撤去されており、熊本転出時に両側スリット状となっていた。放送用ジャンパ受栓は、原形のステップ下部のままである。
屋根上は、ほぼ原型のままである。
側面は、ほぼ原形であるが、汚物処理装置の取付準備工事が施工されており、側面に点検蓋がある。
床下は、スノープロウが撤去され、ほぼ原形である。


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