キハ58 532



1964年5月12日新潟鉄工製の6-2次車で、昭和38年度第3次債務で山形機関区へ配属された。同一ロット531・532全車が山形へ配置された。東北地方では車両の増備に伴い車両の転配が続いたが、当車は同一ロットの他車とは異なり山形に留まり続け、東北新幹線開業に伴う「57-11改正」まで使用された。当改正後も引き続き山形に残留し、非冷房車であることから米坂線や陸羽西線等の普通列車で使用され、そのままJR東日本へ継承された。JR化後も引き続き山形近郊の普通列車で使用されたが、山形新幹線工事の関係で山形運転区が廃止され、1991年3月16日付けで新庄へ転出した。新庄では引き続き奥羽本線や陸羽東西線で使用された。しかし当車は機関換装の対象とならず、キハ110系投入により玉突きで流れてきた冷房キハ58やキハ40系に置き換えられ、1993年10月11日付で廃車となった。廃車後は、サハリンへ譲渡された。

前面は、国鉄時代の土崎で前面補強が施工されておいる。ワイパーは強化型のWP50に更新されているが、手すりの位置は変わっておらず、土崎工場の標準スタイルである。正面窓上の通風口は両方とも残存している。テールライトは後期車のように外ばめ式に改造されている。タイフォンはシャッターが撤去されスリット状となっている。この形状は国鉄末期の山形に多かったが、後にシャッターを復元されているケースが多く、スリット状で残る当車は珍しかった。放送用ジャンパ受栓は、秋田地区標準、テールライトの外側付近にある。
屋根上は、ほぼ原型のままである。
側面は、400番台以降の乗降扉下部の丸窓が板で塞がれている以外は、ほぼ原形である。
床下は、ほぼ原形で、スノープロウは複線用を取り付けている。


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