キハ58 570



1964年12月4日帝国車輌製の6-3次車で、昭和39年度本予算で長崎機関区へ配置された仲間の1両。同一ロットでは570が同日に長崎へ配置されている。長崎では主に長崎本線系の急行列車に使用された。当車は生誕から現在まで九州のみに配置された。九州では車両基地間での車両交換が多く、転属も多かった。1965年度には570と共に竹下気動車区へ転出するが、引き続き九州北部で活躍する。キハ58系では早期の1969年には冷房化されたものと思われる。竹下には長く在籍し、急行「出島・弓張」をはじめ、北九州地区で長く使用された。長崎本線電化後も引き続き竹下に留まり、1983年3月23には長崎へ転出する。長崎では主に大村線や松浦線の普通列車で活躍したが、国鉄末期の「61-11改正」では急行の廃止・減便及び地方交通線の廃止により状態の良いキハ58系が転入すると余剰となり、中期車の冷房車ながら1986年12月1日付で廃車となった。車齢は22年で、兄弟の569が2015年まで在籍し車齢51年であったのとは対照的であった。

前面は、長崎時代に小倉工場で前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造されており、運転室窓下の手すりが若干位置が下がっているのは、九州の標準形態である。制御用KE53ジャンパ受栓の位置は、タイフォンの下部で左右離れた位置に設置されている。放送ジャンパ受栓は、ステップ一体型で設置されている。タイフォンカバーはスリット状カバーであるが、運転席側のみ下部の形状が若干異なる、九州タイプを装備する。テールライトは原形の内ばめ式のままである。
側面はおおむね原形である。
屋根上は標準的な冷房車の形態で特筆すべき点は無い。
床下も、ほぼ原形である。



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