キハ58 575




1964年12月18日帝国車両製の6-3次車で、昭和39年度本予算で高松へ配置された。同一ロット573〜576のうち、575・576が高松へ配置された。高松では四国全域の急行で使用され、1970年度に冷房化改造されている。国鉄末期の1987年1月29日付けで回転クロスシートへ改造され、そのままJR四国に継承された。JR化後もその内装から急行で使用され、1989年4月4日付けで「四国色」変更された。JR化後の四国では急行の特急格上げが進み、予讃線の急行は主に松山〜宇和島間に閉じ込められることになり、当車は1989年7月22日付で松山へ転出した。その後は急行「宇和島」で使用されていたが、1992年には予讃線松山までの電化が完成し、急行「宇和島」は特急「宇和海」に格上げされることになり、状態の良く内装改造車である当車は急行「よしの川」で使用すべく、1992年7月24日付で徳島へ転出した。その後は急行「よしの川」を中心に活躍したが、1996年3月改正で特急「剣山」が設定され運用縮小され、更に1998年3月改正では急行のまま使用車両がキハ185系に置き換えられたが、当車は引き続き予備車として徳島に残留した。そして急行「よしの川」が廃止された1999年3月改正で余剰となり、1999年7月1日付で廃車となった。

前面は、四国タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造されているが運転席窓下の手すりは手を加えられていない、四国標準の形態。制御用KE53ジャンパ受栓の位置等も、四国標準の形態。放送用ジャンパ受栓は、新製時からのステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、スリット状に改造されている。暖地仕様であり、デフロスタは装備しない。
側面は原形を良く保っているが、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋が設けられている。運転席側窓バランサー点検蓋は、新製時からの形態である。乗降扉の点検蓋は、後期車と同じ横長のものに改造されており、四国の標準形態である。また四国共通の改造で、乗降扉隅の丸窓が撤去され完全になくなっている。
屋根上は、冷房改造車標準の形態で特筆すべき点はない。
床下は概ね原形であるが、後位側に汚物処理装置が設置されている。また台車等がグレーに塗装されている。


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