キハ58 585



1964年9月25日富士重工製の6-3次車で、昭和39年度本予算で大分機関区に新製配置された。同ロット585〜587のうち、585・586が大分に配置された。大分では急行「由布」「火の山」等久大本線・豊肥本線急行で活躍した。兄弟揃って国鉄末期まで大分で急行用として活躍し、そのままJRに継承された。国鉄末期からJR化初期には急行のグレードアップが図られたが、当車はその対象から外れ、原型シートのまま1989年度中に九州色化され、普通列車専属となってしまった。大分では近郊化等されることはなかった。JR化後初期に、「マイタウン列車」用に逆台形のヘッドマークステーを取り付けた。1995年上期に九州内でワンマン化等による車両の入替が行われ、その際に余剰となり、1995年10月5日付で廃車となった。当車は兄弟の586と共に新製から廃車まで大分を離れることは無かった。

前面は、九州タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造され、それに伴い運転席窓下の手すりが若干下に移動しているのは九州では標準形。ステップの位置や制御用KE53ジャンパ受栓の位置等も、九州標準の形態。放送用ジャンパ受栓は、JR九州化後の小倉工場標準である、助手席側テールライトの右へ移設されている。タイフォンカバーは、スリット状ながら、下部の形状が若干異なる、九州タイプを装備する。また、大分時代特有の「タウンシャトル」の逆台形状のヘッドマーク受けが取り付けられている。
屋根上は、排気口が屋根より若干飛び出している以外はほぼ原型である。
側面はおおむね原型である。
床下では、前位側へ半欠けのスカートが取り付けられている。機関は原型のDMH17Hエンジンを装備しているが、機関予熱器は撤去されている。


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