キハ58 616



1965年4月3日新潟鉄工製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で苗穂機関区へ配置された。同一ロット616〜619のうち、当車のみ苗穂へ配置されている。苗穂へは北海道夏季輸送のための仮配置で、夏季輸送の終了した9月17日付で青森へ転出した。青森では東北本線の幹線急行で使用されたが、東北本線全線電化の「ヨンサントオ改正」では所用数の減少及び大量の1500番台が投入されたことから他区へ転用されることとなり、1968年5月14日付で一旦北海道の夏季輸送に使用するため札幌へ転出し、夏季輸送終了後の9月7日付で高松へ転出した。高松では四国全域の急行で使用され、1970年5月に冷房化改造されている。その後も国鉄末期まで高松配置で急行に使用され、JR化直前の1987年3月3日付で回転クロスシートに改造され、JR四国へ継承された。JR化後はその内装から急行に専属で使用され、1988年12月12日付けで四国色へ変更されている。しかし1990年の2000系特急投入により高松の急行型配置は消滅することになり、1990年1989年7月22日のダイヤ改正でキハ185系の投入により予讃線急行の特急格上げが実施され、急行は松山以西に閉じ込められることになり、同日付で松山へ転出した。しかし1990年11月21日付で高知へ転出した。高知では回転クロスシートのまま普通列車に使用されていたが、1991年より1000型が投入されると真っ先に余剰となり、1992年3月31日付で廃車となった。

前面は、四国タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造されているが運転席窓下の手すりは手を加えられていない、四国標準の形態。制御用KE53ジャンパ受栓の位置等も、四国標準の形態。放送用ジャンパ受栓は、新製時からのステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、スリット状に改造されている。暖地仕様であり、デフロスタは装備しない。
側面は原形を良く保っているが、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋が設けられている。乗降扉の点検蓋は、後期車と同じ横長のものに改造されており、四国の標準形態である。また四国共通の改造で、乗降扉隅の丸窓が撤去され完全になくなっている。
屋根上は、冷房改造車標準の形態で特筆すべき点はない。
床下は概ね原形であるが、後位側に汚物処理装置が設置されている。


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