キハ58 620



1965年4月12日新潟鉄工製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で盛岡機関区へ配置された仲間の1両。同一ロット620〜623全車が盛岡へ配置されている。同時期に617〜629が一挙に盛岡に新製配置されている。盛岡では東北本線の幹線急行で使用され、東北本線の電化後も急行「陸中」「たざわ」等で使用された。東北新幹線開業に伴う「57-11改正」後は釜石線内のみとなった急行「陸中」や、田沢湖・釜石・山田・花輪線の普通列車で使用された。1985年より急行「陸中」にも冷房車が入るようになり、当車は専らローカル用となりそのままJR東日本へ継承された。JR化後は1987年10月に盛岡色へ変更となり、1990年7月には機関が新潟製DMF13HZへ換装された。引き続き盛岡周辺の山岳路線で使用されたが、1996年の秋田新幹線工事に伴う田沢湖線の全面運休の際に余剰となり、1998年2月2日付で廃車となった。当車は新製から廃車まで盛岡を離れることはなかった。

前面は、前面補強は国鉄時代の盛岡地区標準的な施工で、運転室側・助手席側ともにWP50対応の切り欠きがある。ワイパーは強化型のWP50に交換されており、それを避けるよう運転室窓下の手すり位置が大きく下がっているのは盛岡地区の特徴。放送用ジャンパ受栓は盛岡地区標準の、ステップ上部へ移設されている。テールライトは原型の内ばめ式のままである。正面窓上の小手すりに、盛岡・函館地区標準の警戒表示板がついている。
側面は、概ね原形であり、乗降ドア下部の小窓が残存しているのがJR東日本では珍しい。当地区では側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。JR東日本のエンジン換装車共通で、側面の機関冷却水給水口が埋められている。
屋根上はほぼ原形のままである。
床下では、複線用スノープロウを付けている。エンジンは、防火対策・車両更新の際に新潟鉄工製DMF13HZへ交換されている。


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