キハ58 636



1965年6月1日新潟鉄工製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で新潟運転所へ配置された。同一ロット636〜638全車が新潟へ配置されているが、兄弟の637・638は仮配置であったため当車のみが新潟に残っている。新潟では急行「赤倉」をはじめ、「羽越」「いいで」「うおの」等で使用された。「57-11改正」で新潟地区の急行が大幅削減された後はキハ55系に代わり磐越西線・米坂線の普通列車で主に使用され、そのままJR東日本に継承された。JR化後も用途は変わらず、1990年代前半には「新潟色」に塗装変更され、1990年6月にはカミンズ製DMF14HZ機関へ換装された。磐越西線にはキハ110系が投入されたため主に米坂線で活躍していたが、1998年に、キハ110系化で飯山線を追われたキハ52が大量に新津へ転入し、当車は1998年9月30日付で廃車となった。当車は新製から廃車まで一貫して新潟地区を離れなかった。

前面は、新潟地区標準の前面補強がされている。ワイパーは強化型のWP50に更新され、それに伴い手すりが若干下がっているのは、新潟地区の標準スタイルである。正面窓上の通風口・水切りは原形のままである。タイフォンカバーは新潟後期タイプの、下半分メッシュ状の筒を被せた形状となっている。テールライトは外ばめ式に改造されている。デフロスタは、新潟地区標準で、左右両側に付いている。
側面では、乗降ドア隅の丸穴が残存しており、しかも白Hゴムのままで後年のJR東日本では珍しい。乗務員室窓バランサー点検蓋は、原形のままである。当車は比較的初期の機関換装車で、給水口が残存しているのが珍しい。側面ほぼ中央部の窓間下部に、サボ差しが追加されている。
屋根上は、水タンクが新潟地区特有の平べったいものに交換されている。雨どいが、新潟地区特有の、鉄板で滑らかに処理されたタイプとなっている。
床下では、エンジンがカミンズ製DMF14HZへ交換済み、その際に機関予熱器は撤去されている。スノープロウは単線用を取り付けている。油タンクは原形のままである。


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