キハ58 645



1965年4月28日富士重工製の6-4次車で、昭和39年度第3次債務で広島運転所に新製配置された。同ロットの643〜645の3両のうち、当車のみ広島に配置された。広島では主に九州直通急行「青島」で使用された。1975年には山陽新幹線開業で急行「青島」は廃止されるが、引き続き広島運転所に残留し主に芸備線系統の急行に使用された。そのままJRに継承され、引き続き芸備線の「ちどり・みよし・たいしゃく」で色を変えながら使用された。まず1992年7月2日付で緑ベースの広島急行色Uに、そして1997年頃に現行の広島急行色Vに変更された。芸備線急行は2000年代にかけ整理され、2003年3月15日には運用数減少で山口鉄道部へ転出し、同区の老朽キハ58と交代した。山口移籍後は、広島急行色のまま山陰本線・山口線の普通列車に使用されていたが、山口では徐々にキハ40系への置き換えが進み、2005年2月18日付けで廃車となった。

外観的には、後年の広島地区特有の改造を受け、個性を増している。
前面は、前面補強は国鉄時代の幡生施工で、小倉工場に類似した左右両側にWP50用の切り欠きの無いタイプである。制御ジャンパ受栓は、2つの間隔が広いタイプである。放送ジャンパ受栓は、タイフォンの上付近に移設されている。タイフォンカバーは当初からシャッター付きで落成しており、そのまま最後までシャッター付きであった。テールライトは内ばめ式のままである。ワイパーは強化型のWP50へ更新されているが、運転席窓下の手すり位置は原形のままで、関西からの転入組との区別は容易である。
側面では、乗降ドア隅の丸穴が完全になくなっている。その他は概ね原形を保っているが、広島地区の特徴として側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されていることと、乗降ドアの戸袋点検蓋が埋められてなくなっている。また、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。
屋根上はすべての通風器が交換され、断面五角形の箱型通風器となっている。これはJR西日本では広島支社に多い特徴である。水タンクは、原形のままである。
床下機器はほぼ原形であるが、後位側に汚物処理タンクが設置されていることと、油タンクが角型のものに更新されていことが特徴である。


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