1965年12月9日新潟鉄工製の6-5次車で、昭和40年度1次民有で鹿児島機関区へ配置された。同一ロット671～674のうち、当車のみが鹿児島へ配置されている。鹿児島では急行「フェニックス」用として配置された。その後も鹿児島本線・日豊本線の幹線急行で使用されたが、1972年度に車両の入れ替えがあり当車は急行「えびの」用としてお隣の都城機関区へ転出した。都城でも長く活躍したが、国鉄末期の「60-3改正」で急行「えびの」の編成短縮がなされ、当車は鹿児島地区のローカル快速や普通列車で使用すべく、再び鹿児島へ戻った。その後急行「えびの」のアコモ改良を行う際に当車が種車に抜擢され、1986年10月3日にリクライニングシート化されると共に、再び都城へ移動した。そしてそのままJR九州へ継承された。1988年より急行「由布」「火の山」の全車アコモ改造化する際に当車は有効活用されることとなり、1987年度末に大分へ転出した。しかしながら1992年には急行「由布」「火の山」はキハ185系で特急化されることとなり、当車は転出を見込んで1992年4月16日付で快速「シーサイドライナー」化された。そしてダイヤ改正後の1992年7月15日付で長崎へ転出した。1994年にはキハ200が投入され一部車両が置き換えられるが当車は引き続き使用され、1997年頃にはキハ200に合わせた、青色ベースの新塗装へ変更された。2000年以降はJR九州では汚物処理装置取付100％化するため、2001年3月29日同装置が取り付けられた。しかし2001年10月6日の筑豊・篠栗線電化によりキハ66・67が長崎へ転入し始め余剰となり、2002年3月22日付で廃車となった。

前面は、九州タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造されているが、正面窓下の手すりの位置はほとんど変わっていない。ステップの位置や制御用KE53ジャンパ受栓の位置等は、九州標準の形態である。放送用ジャンパ受栓は、原型のままのステップ一体型となっている。タイフォンカバーは、スリット状ながら、下部の形状が若干異なる、九州タイプを装備する。正面窓上の通風口、雨どいは残ったままである。当車は標識灯掛フックの位置が変形車であった。
屋根上は通風器がすべて撤去されているのは九州共通の標準仕様である。また排気口が屋根より若干飛び出しているのも九州標準。水タンクは原型である。クーラーは灰色であったが、屋根板は車体と同色で塗られている。
側面はおおむね原型であるが、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。400番台以降の乗降扉下部の丸窓は、埋められており存在しない。
床下では、前位側へスカートの取り付けが行われているのは九州の共通事項。機関は原型のDMH17Hエンジンを装備している。機関予熱器が残っているのが、末期の九州では珍しい。長崎配置車では珍しく、油タンクが角型のものに交換されている。循環式汚物処理タンクを装備している。

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