キハ58 693



1965年9月16日日本車輌製の6-5次車で、昭和40年度第1次民有で一ノ関機関区へ配置された。同一ロット690〜694のうち、692〜694が一ノ関へ配置されている。一ノ関配置であるがすぐに小牛田へ転出し、東北本線の急行「たざわ」「千秋」等幹線急行で使用された。これは東北本線開業の「57-11改正」まで続き、同改正で急行が軒並み廃止されたことから、老朽キハ55置き換えのため1982年度中に郡山へ転出した。郡山では磐越西線・只見線・会津線の普通列車で使用され、そのままJR東日本へ継承された。JR化後も引き続き磐越東・西・只見線で使用されたが、磐越東線へのキハ110系投入により捻出され、1991年3月16日付で新潟へ転出した。その後は1991年6月には機関がカミンズ製DMF14HZへ換装され塗装も新潟色へ変更され、磐越西線・米坂線で使用された。しかし1994年の磐越西線へのキハ110系投入により非冷房の当車は余剰となり、1995年11月1日付で廃車となった。

郡山標準形態で新潟色を纏った珍しい車両である。
前面は、正面窓上の通風口が撤去されており、晩年のJR東日本の標準スタイルである。前面補強は東北地区タイプである。ワイパーは強化型のWP50に更新されており、そのため正面窓下の手すりの位置が大きく下がっているのは、郡山工場の標準スタイルであった。タイフォンカバーは新製時からのシャッター付である。テールライトは内ばめのままである。放送用ジャンパ受栓は新製時のままの、ステップ一体型である。デフロスタは、運転席側のみに取り付けられている。
屋根上は原形のままである。
側面は乗降ドア下部の丸窓が、鉄板でふさがれている。また、乗務員室ドアノブがモデルチェンジ車に準じた窪んだ形状のものになっている。また、機関換装時に給水口が埋められている。
床下では、機関はカミンズ製DMF14HZへ換装されており、同時に機関予熱器が撤去されている。油タンクは原型のままである。単線用スノープロウを取り付けている。


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