キハ58 715



1966年2月3日日本車両製の6-5次車で、昭和40年度第一次民有で竹下機関区へ配置された仲間の1両。同一ロットでは715〜718が同日に竹下へ配置されている。竹下では長崎本線系統の急行で使用され、1970年度には冷房化されている。兄弟4両揃って国鉄末期まで竹下に在籍し、そのままJRに継承された。1987年度には配置換えで直方へ移動し、1988年9月30日付で近郊化改造及び九州色へ変更された。直方では筑豊地区の普通列車で使用された。1999年10月には豊肥本線電化による車両の転配の際に、近郊車であることから大分へ転出し、豊肥・久大本線の普通列車で活躍するが長くはなく、最後は2001年10月の筑豊・篠栗線電化で大量の気動車が捻出されたことから余剰となり、2002年3月22日付で廃車となった。

前面は、九州タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは原型のWP35のままで、正面窓下手すりも原型のままですっきりした顔立ちである。ステップの位置や制御用KE53ジャンパ受栓の位置等は、九州標準の形態。放送用ジャンパ受栓は、原型のままのステップ一体型である。タイフォンカバーは、スリット状ながら、下部の形状が若干異なる、九州タイプを装備する。
屋根上は通風器がすべて撤去されているのは九州共通の標準仕様である。また排気口が屋根より若干飛び出しているのも九州標準。水タンクは原型である。
側面はおおむね原型であるが、近郊化改造が施工されているので、洗面所が撤去されており、当該箇所の臭気抜き窓がなくなっている。乗降ドア点検蓋は、後期車標準の横長のタイプとなっている。400番台以降の乗降扉下部の丸窓は、埋められており存在しない。乗務員室窓バランサー点検蓋は、新製時よりのものが付いている。
床下では、前位側へスカートの取り付けが行われているが、助手席側のみの、変形車。機関は原型のDMH17Hエンジンを装備しているが、機関予熱器は撤去されている。
妻面は、九州の近郊型特有の、仕切り扉付き。その関係でデッキにあった下降窓は埋められている。


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