キハ58 733



1966年1月27日帝国車両製の第6-5次車で、昭和40年度本予算で長野機関区へ配置された。同一ロットの732・733全車が長野へ配置された。長野では中央西線の急行を中心に使用され、急行「きそ」の他、急行「ちくま」「越後」で大阪・北陸本線周りで新潟まで運用された。しかしキハ181系投入による急行「きそ」の特急格上げが続き、1972年6月30日付で美濃太田へ転出した。美濃太田では急行「のりくら」を中心に高山本線で活躍した。国鉄末期には急行「のりくら」は徐々に格上げ・廃止され、「61-11改正」では急行運用は名古屋へ集約されることから1986年11月1日付で名古屋へ転出し、そのままJR東海へ継承された。名古屋では引き続き急行「のりくら」で使用されたが、キハ85系投入による特急格上げ後は、武豊線のキハ48系化のため、美濃太田からキハ48を捻出するため1992年10月12日付で美濃太田へ転出し、高山本線の普通列車で使用されるようになった。最後は1999年のキハ75・キハ11の追加増備によるキハ58系全廃計画により1999年12月6日付で廃車となった。

外観は、名古屋時代の形態を色濃く残している。
前面は、名古屋工場タイプの前面補強がされている。ワイパーはWP50へ更新されそれに伴い運転室窓下の手すりが極小のものとなっているのは、名古屋地区の特徴である。タイフォンは当ロットオリジナルのシャッター式のままである。テールライトは、外ばめ式に更新されているが、内ばめ時代の取り付け座が残るタイプで、名古屋地区の標準形態である。制御用ジャンパ受栓の位置も、名古屋地区標準の位置である。放送ジャンパは、名古屋地区標準でステップの下に設置されている。
側面では、ほぼ原形であるが、乗降ドア隅の丸穴が板で塞がれている。
屋根上は、デッキ上の通風器が残っており、しかも押し込み式に交換されており、大変珍しい。この形態は主に長野地区で散見される。
床下機器は原形であるが、すべて灰色で塗装されているのは晩年の東海地区の特徴である。


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