キハ58 769



1966年7月7日新潟鉄工製の7-1次車で、昭和40年度2次債務で高松運転所へ配置された。同一ロット767〜769のうち、当車のみが高松へ配置されている。高松では四国島内の急行列車で使用され、1969年度には早くも冷房化された。国鉄末期の急行の減車によりキハ58系は余剰気味となっていたが、波動用車両にアコモ改造を施すことが流行り始めた頃であり、1984年12月28日付で車内が0系新幹線発生品の転換クロスシートに改造され、塗装も赤いストライプ帯の新塗装へ変更された。改造後は団体用・波動用の他急行列車でも使用され、そのままJR四国へ継承された。JR化後も引き続き同じ用途で使用されたが、1988年に「レインボー」が登場すると転換クロスシートの当車は見劣りがすることから波動用・団体用としての活躍はほとんどなくなった。その後は1988年9月8日に「四国色」へ変更され、他車との見分けもつかなくなり一般車同様に急行で活躍した。1989年7月ダイヤ改正ではキハ185系の増備により急行の特急格上げが進み、当車は1989年9月30日付で徳島へ転属した。しかし特殊な内装であることから徳島での活躍は短く、1990年3月に徳島へ1000形が投入されると真っ先に余剰となり、1990年3月31日付で廃車となった。

前面は、後期車であることから、前面補強未施工のまま一生を終えている。ワイパーは強化型のWP50へ改造されているが運転席窓下の手すりは手を加えられていない、四国標準の形態。制御用KE53ジャンパ受栓の位置は、四国標準の位置に改造されている。タイフォンカバーは、シャッター付からスリット状に改造されている。
側面は原形を良く保っているが、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋が設けられている。四国共通の改造で、乗降扉隅の丸窓が撤去され完全になくなっている。
屋根上は、前位側デッキの通風器が残存している。それ以外は標準的な冷房車の形態である。
床下は概ね原形であるが、後位側に汚物処理装置が設置されている。


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