キハ58 1006



1966年10月7日日本車両製の7-2次車で、昭和41年度本予算で鹿児島機関区へ配置された。同一ロット1003〜1006のうち、当車のみが鹿児島へ配置されている。鹿児島では鹿児島本線・日豊本線の幹線急行や九州南部の急行で使用されたが、熊本担当の急行「えびの」にキハ58を増強することから1968年度に熊本機関区へ移動した。熊本は勾配路線を抱えキハ28の配置が少なかったことから冷房化が遅れたが、キハ65の配置を待って1972年度に冷房化された。その後も熊本配置で長く急行「えびの」で使用され、そのままJR九州へ継承された。JR化後は、1987年度中に大分へ移動し、1988年12月14日付でリクライニングシート化及び九州急行色化された。大分では急行「由布」「火の山」で活躍したが、1992年7月のキハ185系投入による特急格上げにより捻出され、7月15日付で長崎へ転出し、快速「シーサイドライナー」で使用されるようになった。これに先立ち、1992年3月24日付で「シーサイドライナー」塗装に塗り替えられた。しかしながら、状態の良い車両が優先的に残ることになり、当車は1996年12月12日付で廃車となった。

前面は、小倉工場標準タイプの前面補強が施工されている。ワイパーは強化型のWP50へ改造され、それに伴い運転席窓下の手すりが若干下に移動しているのは九州では標準形。ステップの位置や制御用KE53ジャンパ受栓の位置等は、九州標準の形態である。放送用ジャンパ受栓は、九州標準の、タイフォンの上部へ移設されている。タイフォンカバーは、原型のスリット状を装備する。正面窓上の通風口、雨どいは残ったままである。なお当次車からは標識灯掛けフックが台座無しになっている。
屋根上は排気口が屋根より若干飛び出している。水タンクは原型である。クーラーは灰色であったが、屋根板は車体と同色で塗られている。
側面はおおむね原型であるが、当次車から便所窓が横長の長方形になっている。また、400番台以降の乗降扉下部の丸窓は、埋められており存在しない。
床下では、前位側へスカートの取り付けが行われているのは九州の共通事項。機関は原型のDMH17Hエンジンを装備している。機関予熱器は原型のままである。


キハ58イラストのページへ戻る

キハ58系のページへ戻る

ホームへ戻る