キハ58 1011




1966年10月17日新潟鉄工製の7-2次車で、昭和41年度本予算で新潟運転所へ配置された。同一ロット1011・1012両車とも新潟配置である。新潟では、急行「赤倉」をはじめ、急行「羽越」「いいで」「うおの」等で使用された。1969年4月に冷房電源付きキロ28 2500番台が新潟に配置され、他の同次車は全て冷房化されたが、当車のみは非冷房車で残り、運命を分けた。長らく急行「赤倉」「羽越」「いいで」等で活躍したが、「57-11改正」で急行「赤倉」が電車化されることになり、以降は主に磐越西線・米坂線のローカル輸送で使用され、そのままJR東日本に継承された。JR化後も用途は変わらず、1990年代前半には「新潟色」に塗装変更され、1991年5月にはカミンズ製DMF14HZ機関へ換装された。磐越西線にはキハ110系が投入されたた際に捻出され、1994年12月1日付で小牛田へ転出し、陸羽東線・気仙沼線で使用されるようになった。しかし小牛田ではキハ58系の冷房化が進み非冷房の当車は敬遠され、新潟色のまま1997年1月27日に廃車となった。

前面は、新潟地区標準の前面補強がされている。ワイパーは強化型のWP50に更新され、それに伴い手すりが若干下がっているのは、新潟地区の標準スタイルである。正面窓上の通風口は両側とも残存している。タイフォンカバーは新潟後期タイプの、下半分メッシュ状の筒を被せた形状となっている。テールライトは新製時から外ばめ式である。デフロスタは、新潟地区標準で、左右両側に付いている。
側面では、乗降ドア隅の丸穴は残存している。乗務員室窓バランサー点検蓋は、原型のままである。機関換装時に給水口が残存しているのが珍しい。
屋根上は、水タンクが新潟地区特有の平べったいものに交換されている。
床下では、エンジンがカミンズ製DMF14HZへ交換済み、その際に機関予熱器は撤去されている。スノープロウは単線用を取り付けている。油タンクは原型のままである。


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