キハ58 1134 → キロ59 507



JR西日本最後で「ふれあいパル」として活躍した車両の1両。

1968年11月29日新潟鉄工製の8-4次車で、昭和43年度民有債で小郡機関区に新製配置された。同ロットの1132〜1135のうち、1132・1133が鹿児島、1134が小郡、1135が高松へ配置された。小郡では主に九州直通急行「あきよし」で使用された。1985年には急行「あきよし」が廃止されるが、引き続き小郡機関区に残留し運用持ち替えで急行「ながと」や山口線の普通列車で使用された。その後広島鉄道管理局内でジョイフルトレインが登場することになり、当局内でもっとも新しい車であることから、当車が選ばれ、1986年3月31日付けでキロ59 507へ改造され「ふれあいパル」となった。そのままJRに継承され、引き続き小郡配置で団体輸送に使用された。その後は目立った改造や更新はされず、2000年7月6日付けで汚物処理装置が取り付けられた程度であった。当時広島支社管内で行われていた台車のグレー化を受けることなく、老朽化のため2007年11月9日付で廃車となった。形式は変われど、小郡→山口鉄道部配置のまま一生を終えた。

前面は、貫通路及び助手席が撤去され大型の展望窓となっている。また元貫通路部分下部に愛称版が取り付けられた。その他は概ね原形のままである。前面補強は未施工のままであった。制御ジャンパ受栓は、初期冷改車の位置にある。放送ジャンパ受栓は、関西地区特有のタイフォンとテールライトの間に移設されている。タイフォンカバーは当初からスリット状で落成しており、そのまま最後までスリット状であった。テールライトは新製時から外ばめ式である。ワイパーは原形のWP35のままである。
側面では、前位側乗降ドアと戸袋窓が撤去されており、1位側は大型の窓が設けられた。また後位側の窓が1枚埋められている。なお窓埋めは塞ぎ板で施工されており、目立っていた。乗降ドア隅の丸穴は完全になくなっている。側窓は開閉窓のままであるが、アルミサッシは黒色に塗装されていた。広島地区の特徴として側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。また、汚物処理タンクが設置されているので、便所部側面に点検蓋のようなものが設けられている。後期車の特徴として、便所窓が横長のものになっている。
屋根上は、前面乗降扉撤去時にデッキ上の通風器が撤去され、JR化時に列車無線アンテナが取り付けられた以外は原形である。
床下は概ね原形であるが、後位側では、汚物処理タンクが設置されている。また、正面スカートに取り付けられていたスノープロウは撤去されている。


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