キハ58 1508



JR東日本盛岡地区で末期まで使用されたキハ58形の1両。

1968年2月10日日本車輌製の8-1次車で、昭和42年度本予算(追加)で盛岡機関区へ配置された仲間の1両。同一ロットでは1506〜1508が同日に盛岡へ配置されており、全車盛岡からの転属歴が無い。盛岡では急行「陸中」「たざわ」等東北北部の幹線急行で使用された。東北新幹線開業に伴う「57-11改正」で急行廃止により余剰となるが、キハ55系置き換えのため花輪線・山田線・釜石線ローカルで使用されるようになった。盛岡配置のままJRへ継承された。盛岡では1988年11月に盛岡色へ変更、1991年6月には車両更新と機関換装が行われ赤鬼色へ変更された。更新車であったが、1998年に花輪線内で土砂災害による脱線事故に遭遇し、1998年10月20日付で廃車となった。

外観は標準的な盛岡赤鬼車であった。
前面は、他の更新車同様、正面窓上の通風口が埋められている。前面補強はJR化後の土崎工場施工であり、補強鉄板の縁が目立たない。ワイパーは強化型のWP50に更新され、正面窓下の手すり位置が大幅に下がった、盛岡地区標準スタイルである。タイフォンカバーは新製時からのシャッター付である。放送用ジャンパ受栓は盛岡地区標準の、ステップ上部へ移設されている。デフロスタは、モデルチェンジ車は熱線入りガラスのため付いてない。正面窓上の小手すりに、盛岡・函館地区標準の警戒表示板がついている。
屋根上は列車無線アンテナ及び花輪線用の衛星アンテナが取り付けられている以外は、冷房準備車の原型のままである。当ロットは屋根上水タンクが平窓車同様の形態である。
側面は更新車のため乗降ドアが全て交換されており、窓のHゴムやドア下の丸窓・タブレット保護柵用の窪みの無いものとなっている。ドアの靴摺り部は、他の更新車同様ステンレスに交換されている。機関換装時に給水口が埋められている。洗面所が撤去されているため当該箇所の臭気抜き窓が無くなっている。乗降ドアの点検蓋はキハ40系のようなユニット式に更新されている。当地区では側面ほぼ中央部窓下にサボ差しが追設されている。助手席側乗務員ドアと乗降ドアの間にあったタブレット保護板は撤去されている。
床下では、機関は新潟製DMF13HZへ換装されており、同時に機関予熱器が撤去されている。油タンクは角型のものに交換されている。


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